elkurin’s blog

銀英伝はいいぞ

FF16をクリアした感想

 

体験版のFF16実況を見てあまりにやりたすぎたので、有休を取って4日でクリアすることにした。

クリア状況はこんな感じ

  • 多分40時間くらい?
  • サブクエストは全部やった
  • リスキーモブはS級は全部やった、他はちらほら穴あき
  • オートアイテムは縛った

せっかくなので感想や記録を残そうと思う。

参考までに筆者の好きなRPGドラクエ11、ニーア、モンハンワールド

elkurin-daily-note 52日目です

総評

とても面白かった。

減点要素はあるけどいい要素がたくさんあったし自分は楽しかった。ただドラクエ11やニーアのように何回も周回しようとは思わないかもってくらい。DLC出たらもう1周します。特にシドやバルナバスなど、ウォールード過去編を期待しています。

ストーリー面はすべてを言葉で語らないスタイルが好きだった。サブクエストやアクティブロアなどで裏設定や細かい設定を知ることができるのもの自分好み。特に青年期後半から使えるようになる戦史をマップで確認できる機能は銀英伝好きとしては最高。

最初の方はゲームオブスローンズの第一シーズンにかなり近しいものを感じ、序盤中盤はハードコアな戦争物に見える。が途中から普通の悪の親玉から世界を救う物語に舵をきっていく(正直、自我自我うるさい)。

最初の方を見てダークファンタジーあるいは軍記物を想定してプレイしているとちょっと肩透かしを食らう。世界を救う王道ファンタジーを思って始めると良い。

アクションゲームとしては爽快アクションで単調さも感じなかったし終止楽しかった。アクション苦手な人向けにもアイテムや難易度設定で配慮されており、安心して楽しめそう。

ストーリー

主人公の人生はドラクエ5、ストーリーの流れはゲームオブスローンズ。

少年時代はとてもよかった。短いながら身内に対する情が沸いた。ウェイドがジョシュアを守ろうと切りかかっていくシーンは「やめとけやめとけ逃げて~」って声に出して言ってた。ゲームオブスローンズのスターク家を彷彿させるような描写や流れで、履修者としては頭に入ってきやすいし脳内補完も効いたということもある。

個人的に好きなシーンは、大公を逃がした後に師であったマードック将軍がクライブに忠誠を誓うところ。アツくて好き。死にかけのタイラーを見てマードックと会釈だけするシーンも言葉はいらない主従関係という感じでかっこよかった。

そういう細やかな良い描写が惨劇に重みを持たせるんだよね。ここまでの流れは満点でした。

 

しかしゲームオブスローンズを想定して進めると存外ぬるくて、青年時代以降の絶望が足りなかった。

まず奴隷時代が完全にスキップされる。つらい13年間の描写がさっぱりなく、ストーリー中にベアラーの扱いの酷さを第三者視点から学んでいくだけなので、実際クライブもそんなにひどい目には合ってないのかもしれない。そのせいか、「人が人として生きていける世界」って何度も言い続けるのに説得力を感じなかった。13年間復讐だけにとらわれてきた人間が一気に方向転換するのか…?という気持ちに。主人公の割には借り物の理想をかかげているしクリスタルの破壊なんかは裏取りもせずシドに言われるがままなところが薄っぺらく感じてしまう。シドと共に活動している間は特に気にならなかったが自分がボスになってからはあんまりしっくりこなくなった。

あと仲間が全然死なない。サブクエストも胸糞展開はほぼなく安心して進められる。拠点が破壊されたときもケネス・マーテルとクエストでかかわった人が死んでいるのは悲しかったが、メインストーリーに出てくるサブキャラたちは全員生きており立て直しの5年もスキップして復興したあとの活気あふれる状態しかプレイヤー視点見れないので、自分はあまり絶望感を感じなかった。唯一重くのしかかってくるものがあったのは大公派・ベアラーの虐殺のところ。(欲を言えば知り合いの村の方が吊られていた方が巨大感情生まれてたな…)アナベラは悪役として大活躍してる一方、アルテマさんやる気ある?思念を断ち切るとかいいながら具体的なアクションは全くなかった気がする。

まあ仲間が死なないのは嬉しいんだけどね。

 

とはいえ、中盤までの国同士の関係やザンブレクの動向は面白かったし、会話も結構気が利いていてよかった。フーゴ戦はクライブの思いとかなり連動できてすごく盛り上がった。アルテマがかかわらない部分はいいシナリオだったと思う。

終盤は世界救済ものになって残念だったものの、世界滅亡手前のときに民が各々立ち上がって手を取り合って戦っていく様は素晴らしかった。今まで協力してくれていた人々が再度出てきて、キャラクターの掘り下げと民衆の決起を同時に描いている良いサブクエストがたくさんあった。サブクエスト中に歩き回ると村人たちがその状況に合わせた発言をしていて、同じ村人が段階によって違う話をしているのも好き。サブクエストは全般的に勧善懲悪ではなく対立しあうもの同士手を取り合うことがテーマになっていた。

そのぬるい世界観でやってきたくせに、最後思い出したかのような滅びエンディング。いろいろ考察の余地はあって自分はクライブ生存派の学説を支持してるけど、なんか物足りなさを感じた。他のキャラの後日譚とかも見せてほしかったな。

キャラクター

みんなキャラが立っていて大変良かった。

エルウィン大公イケてる君主すぎるし、ディオンも中村悠一通りのキャラだった(バハムートの初顕現シーンはかっこよすぎ)。いつも召喚獣の名前で呼んでるのに最後の最後にジョシュアって呼んだのいいですね。

敵役も魅力的なものが多く、フーゴはシド一派からすると最も憎い相手のはずだが、プレイヤー視点だと最愛の者の復讐という過去のクライブと同じ道を歩んでるだけであり、アツい男だった。だからこそタイタン戦の「死んで償え!」は一番アガったシーンかもしれない。

脇役でもそれぞれのキャラに説得力があったしイライラするキャラが誰もいなかったのはすごい。

キャラの掘り下げもわざとらしくなく、製作陣の押し付けがなかったので私は好き。すべてを説明するスタイルではないので、はっきり説明してくれる作品が好きな人は微妙かも。

特に印象に残ったキャラ

バイロン

みんな大好き叔父さん。初登場シーンは初めて見るキャラにも関わらずめっちゃ泣いた。コミカルなシーンもあるしもらい泣きするシーンもあるし、こいつが出てくると嬉しくなる。人間味もあって、その中で精いっぱい生きている様が良い。有能だけど口が滑っちゃうところもかわいい。ずるいキャラ。

 

ガブ

死亡フラグを何度もはねのけずっと仕事をし続ける超有能男。クライブはこいつがいなければ闇落ちしてそうだし、組織も立ち行かないと思う。初対面ではおだてたら動いてくれるお調子者の一人ってくらいだったけど、後半には大人ないい男に成長していた。メンブレしてた時期に出会ったこともあって、主人公と一緒に成長していく感じがエモかった。

 

ベネディクタ

こういうキャラが大好き。ビジュアル・立ち振る舞いも共に最高。一見強くて自信家に見えるが実際は自己肯定感が異常に低くてとても脆い。それを隠すために強気にふるまうがシドに執着していたり、バルナバスに依存していたり、副官には結構甘えていたりとものすごく不安定なキャラ。こういう有能だけど秀才型で視野の狭い人が闇落ちしてくれるんですよ。

過去についても示唆するだけにとどめ、ペラペラお気持ち表明しない誇り高さが良いですね。

 

バルナバ

かっこいい。剣を片手で振るいもう一方の手は腰に回している剣士はかっこいいに決まってる。パワーのバハムートに対し技巧のバルナバス。最初の会合のシーンも退廃的な王感がかっこいい。シドが言ってたアルテマに狂わされた人は多分バルナバスだと思っているが、狂う前のバルナバスがとても見たい。シドと主従関係にあったときは結構仲良くやってそう。とても見たい。オーディン戦のヒャハハ形態結構好きだったし、なんだかんだ自分の仕事はやり切って死ぬのもいい。

 

他にも脇役がそれぞれストーリーがあって大変良かった。ネームドのキャラの多くは最後の怒涛のサブクエストで掘り下げがあるので絶対にやった方がいいです。特にトルガルのサブクエはかなり心に来ました。エンディング後も共に生きてほしい。

マダム・イサベルがオリフレム公に過去を暴かれるシーンで、ニヤッとしながら「やきもちかしら?」って言うのがかっこよすぎ。ルボルのサブクエストは泣いた。イーストプールの卑屈になっているベアラーたちを見捨てず、フライパン振り上げながらたきつけるマーサさんアツい。カンタンはサイコパス

よくわからなかったキャラ

アナベラ

ゲームオブスローンズのサーセイタイプの悪女かと思ったがジョシュアを救い出そうと奔走する姿はないし死んでもふ~ん残念って感じで不思議だった。血が大事という割には”正しい血”を引いてるクライブをこれでもかというほどに嫌っているし、その一方で何の召喚獣も継承していないオリヴィエを大事にしているし、価値観をつかめなかった。とはいえ終止存在感があり最期まで自分勝手でいい悪役だった。個人的な好みとしてはアナベラの声はああいういやらしい感じではなく淑女っぽい方が良かった。

ジル

意志が見えないキャラで物語から浮いているように感じた。再会もあっけなく発言も凡庸で正直ジルとクライブの会話ムービーは飽きた。既存の物語に後付けした夢主人公って感じ。「恋人が死ぬ」という起爆剤のためのキャラかなと思っていたが結局最後まで死ななかった。ビジュアルはとても良い。

アルテマ

こいつは分からないというわけではないが、とにかくラスボスのくせに魅力がなさすぎる。思念を断ち切るという割には特に何もせず、最後にやったメンタル攻撃とかぬるすぎて笑った。こいつがかかわるとストーリーがつまらなくなる。

 

音楽

召喚獣ごとにモチーフBGMがあるの大好き。召喚獣バトルのとき両者のモチーフがうまく融合していたりアレンジが入るのがアガった。タイタンからシヴァのBGMが入るところとかオーディンからバハムートに切り替わるところとかかなり好き。

最初のフードの男もよくよく聞くとアルテマのモチーフが1フレーズ流れている。フェニックスの初顕現の前に超スローなフェニックスのモチーフが流れている。こういうの好きですよ。

バルナバス戦は序盤は重苦しい曲調だったのが自我という甘美なる毒を手に入れてからテンポアップして長調も入るのがいい。

推しBGMはフェニックスとバハムート。(FF全然やらないので知らないんですが、召喚獣のモチーフ曲って過去作でも共通なんですか?)

 

ただ音楽が良いというよりかはキャラがいいのでその象徴にも良さを感じる、といった感じで、全体的なBGMはあまり自分好みではなかった。マップ開いたときに流れるよく聞く曲(レミファラ↑レミファラ↑レミファラ↑レミファラ↑レラファミ↓レラファミ↓レラファミ↓レラファミってやつ)とか割と嫌い。

映像

一番よかったのはキャラの表情とか振る舞い。すべてを言葉にしないで演技(?)で伝えてくれる作品が好きなんだが、それを実現できるレベルの映像技術に拍手。素晴らしかった。

他にも迫力のあるムービーやバトルがたくさん出てくる。

最初のシヴァvsタイタンのシーンとかすごいし、リアルタイムで戦って地形が変化している中矮小なる人間として走ってるのもよかった。

召喚獣バトルも迫力満点の映像が目白押しで、デビルタイタン戦とかやばかった。お前らこういうの好きでしょ?っていうのをすごいクオリティで見せられる。ラスボス戦はピカピカ光りすぎだった。

アクションゲームとして

そんなにアクションゲーム愛好家ではないが、自分は面白かった。特にスキルリセットをノーコストでどこでもできるのが良くて手に入った新スキルを気軽に使ってみることができた。雑魚戦はかなり楽にまとめて排除できるので爽快だったし、回避の判定が甘めだし回避やフェニックスダッシュがノーモーションで発動できるので気分がいい。

ただすいすい行きすぎ感はあり、特にラスボス戦はあっけなかった。あとピカピカ光りすぎてモーションが見えん。死んだ回数は半顕現タイタンで1回、バハムートのシューティングゲームで1回、オーディンで1回、リスキーモブで3回くらい。

またボス戦が召喚獣バトルばかりで、いろいろ考えてカスタマイズしたスキルセットが全く役に立たないことが多いのが残念だった。でもオーディン戦がめっちゃ楽しかったのでヨシ!

 

以下に実際に使ったお気に入りセット

序盤は特にカスタマイズ幅がないのでカット。

タイタン入手後

フェニックス:イグニッション・ルックスガンビット

ガルーダ:ガウジ・エアリアルブラスト

タイタン:ワインダップ・激震

バーサーカーリング・イグニッションダメアップ・エアリアルブラストCD短縮

 

メインはフェニックス。バーサーカーリングはかなり使いやすくて、回避した後にスローモーション入るのが助かった。ただ最後は回避をシヴァスナップでやるようになるので必要なくなり切った。

 

バハムート入手後

フェニックス:イグニッション(パイルドライブ)・激震

ガルーダ:ガウジ・エアリアルブラスト

バハムート:ワインダップ・ギガフレア

バーサーカーリング・イグニッションダメアップ・エアリアルブラストCD短縮

 

メインはフェニックス。メガフレアタイミングでバハムートを使用。メガフレアだいぶ強いけどテンポ悪くて結局あまり使わなかった。

 

最終盤

フェニックス:イグニッション(パイルドライブ)・転生の炎

ガルーダ:ワインダップ・ギガフレア

シヴァ:ガウジ・ダイヤモンドダスト

源氏の小手・転生の炎CD短縮・ダイヤモンドダストCD短縮

 

メインはシヴァ。シヴァスナップで凍らせてからガウジの流れが鉄板。ガルーダきってオーディンでもよかったかも。

オーディンを使わなかったのが心残り。境界転移とかすごい面白そうだった。