elkurin’s blog

銀英伝はいいぞ

Q3に読んだ本

出勤にかかる時間が長すぎて引っ越したい vs 引っ越すの面倒すぎ

この論争を頭の中で続けた結果、出勤時間を有意義に使えば良いのでは?という局所最適解に陥った最近。今は出勤時間に読書をするという習慣をつけて少しずつ読み物をしています。

 

というわけで、7-9月の四半期で少し読書をしたのでその記録をまとめようと思います。

上述の通り、自分の読書は基本的に電車の中のみで、それ以外は土日に重めの本を開いては数ページペラペラしてもとに戻すを繰り返す程度です。それでも毎日の積み重ねで少し読了した本が溜まってきたので、以下に一冊ずつあげていきます。

(elkurin-daily-note 121日目です)

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プログラマーのためのCPU入門

6月17日読了 (正確にはQ3外ですが…)

まさに自分が読みたい内容が詰まった本でした。なんとなく知っている内容や、バラバラの知識として持っていたことを完結に正確にまとめて助かりました。

CPUの内部実装や、機能をどうやって実現しているのかを深堀りしていくものがCPU系の本には多いと思うのですが、本書は少し毛色が違って、「上のレイヤーで高速なプログラムを書くために知っておくと良いCPUの特徴」を手広く簡潔に教えてくれる本です。

CPUオタク向けというよりかは、普段CPUのレイヤーには触らないソフトウェア開発者をターゲットにしている本で、個人的には知りたいことが簡潔に勉強できてとても良書だと感じました。本書を読んでより詳しい話を知りたくなったら太い本を読みましょう。


暗号技術入門

7月2日読了

「秘匿によって守るという戦術は弱い」ということを再三述べていて、いいなと思いました。レッツオープンソース

有名暗号を歴史を交えながら読み進められる名著。

情報系を学んでいない人でも読める親切設計で、大変わかり易く誰でも安心して読めます。逆に自分は数式や仕組みの説明があまりにくどいと感じる部分もありましたが、そういったところは読み飛ばせばいいので特に不満はありませんでした。

 

GPUを支える技術

7月19日読了

グラフィックスに足を突っ込み始めた自分にとってはとても勉強になった本。

GPUというタイトルですが、GPUそのものだけでなく、そのメインの利用法であるコンピュータグラフィックの技術の内容がかなり濃く、GPUの活用方法の解説にも力を入れていました。科学計算やAI系の使用用途についても記述はありましたが、グラフィック系向けの印象が強いです。

GPUのハード面の解説は面白かったですが、最後の方のソフトウェアについては特定のライブラリの使い方や言語の書き方の解説が多く、自分はいっかと思って読み飛ばしました。

 

宇宙は何でできているのか

8月4日読了

中高時代の愛読書を久しぶりに開いてみました。エモ

中高の頃宇宙物理や素粒子物理に憧れ、物理系に進もうと考えていた時期があります。いろいろあって、勉強は楽しいけどあんまり研究は好きじゃなさそうだなと思いやめましたが、今でもこういう本を読むとわくわくします。

ちなみに作者の方はIPMUという研究機構を立ち上げた初代機構長の方です。

 

C++テンプレートテクニック

8月8日読了

以前一度読んだ本を、知識と戦闘力が上がった状態で読み返してみました。

テンプレートの基礎を学べるいい本でした。デザインテクニックを体系的に学ぶと、適当に使っている文法がなぜ使われているのか、何がいいのかを理解・再確認できていいですね。テンプレートに関しては、読むことはあってもあまり書いていないので、背景にある理屈がわかってよかったです。例示コードはすべては追っていないですが、あとで実際に書きたくなったときに参考になると思います。

ただし、少し古い本なのでup-to-dateの書き方や技術はまた別に学ぶ必要があります。

 

ノンデザイナーズ・デザインブック

8月18日読了

電車で読むにはでかくて邪魔という以外文句がないいい本。

輪読の板書がきれいな人におすすめされたので、読めば板書がきれいになるかなと思ったんですが全然駄目でした。

それはともかく、デザイナーではない人たちにデザインの基礎を簡潔に教えてくれる素晴らしい本でした。センスの良さに任せず、よいデザインを可能な限り言語化しているのが面白かったです。また、本書はいくつかの大事なコンセプトを繰り返し使用し応用するスタイルなので、ザッと読んでもしっかり身についていて良かったです。

 

リンカ・ローダ実践開発テクニック

9月8日読了

Q3最優秀賞。このリストの中で最も技術書っぽい技術書。

コンパイラを学ぶことはあっても、リンク・ロードのプロセスはまとまって勉強できる機会は少ない気がしています。僕はこのへんは実践で手に入れた断片的な知識の集合体だったので、今回体系立てて学べて良かったです。

電車の中だったので実際に手を動かすところはやっていないので、今度ぜひやろうと思います。ただ結構古い本だし、32bit前提なので、この本を参考にリンカを自作しようとすると結構大変そうですね。

 

番外編:FINAL FANTASY XVI ULTIMANIA

(年表とキャラ設定のみ)9月8日読了

FF16の裏設定があってオタク歓喜

流石にでかすぎるので家で読みました。オタクは裏設定が好き。ストーリーではいろんな過去を持ったキャラがその過去や考えをベースに動き、その行動や発言だけが第三者視点で見える作品が好きです。そして彼らの過去を淡々と書き下す設定集を読むのが好きです。

過酷な過去とか悲しいバックグラウンドを「はいみんな同情しましょうね〜」みたいな感じでストーリー中に描写されると押し付けがましくて、作者の書きたいことをそのまま押し付けるしか脳がないのかよ!って思っちゃう自分としては、裏設定をベースに動くキャラたちが落とした伏線から裏設定を逆アセンブリできる作品が好きだし、それだけの脚本力があるライターさんを応援しています。

 

 

 

以上。

9月はコロナとその後遺症で吹っ飛んでしまいあまり読書が進んでいませんが、これから再開していきたいと思います。